子どもを育てている時は無我夢中

赤ちゃんや幼児のしぐさは可愛らしい。

パパやママにすっかり身を委ね、抱っこされている赤ちゃん。

バギーの中でぐっすり眠りについている赤ちゃん。

バランスを取りながらよちよち歩いている赤ちゃん。

電車の中で無心にお喋りしている幼児。


でも第三者のわたしにとってはその存在自体が可愛いのであって
その子に対して育てるという責任はありません。


最近 年齢的にわたしの友人たちに孫が生まれましたという
便りがよく届きます。


話をしてみると 「しばらく会わないと会いたいなぁって思うけど
いざ遊びに来て数時間たつと疲れてしまうのよ。で、さよならすると
寂しくなって、その繰り返し」なんていう本音も聞かれます。


実際 孫の場合も自分の子どもと比べると育てる責任の重さが違います。

ただただ可愛く、無事で元気に育ってほしいと願うばかりだと思う。

だけど親ともなるとそうはいきません。

しっかり育てたいと思うあまりに 大きくなるにつれて
兄弟姉妹や他人の子どもと比較してしまいがちだし、思うように
いかなくっていらいらすることもたくさん出てくるでしょう。


だからおじいちゃんやおばあちゃんたちとも触れ合うことが必要だし、
子どもにとっては息抜きになることだってある。


だいぶ前のことですが 建築家の安藤忠雄氏のテレビの
インタビューでのこと。

「お金はある日突然消えてしまうことがある。

でも頭の中に貯金したものは一生なくなることはない、

というおばあちゃんの言葉が僕の人生に大きく影響を与えています」

というような内容のことを話していて とても強く印象に残っています。


頭の中の貯金とはたぶん、一般的な勉強だけでなく、成功や失敗の

経験をしたり、旅をしたり、たくさんの人と出会ったり、本を読んだりして

身につけたもののことではないかと想像してます。


口うるさいだけのわたしだけど、こんな深い言葉をぽつんとかけられる
おばあちゃんになってみたい。