世の中は矛盾に満ちた出来事でいっぱいです。
何で? どうして?とその時は思うものの 毎日の生活で精一杯だから
その思いはいつの間にかどこかに追いやられてしまいます 。
9月21日に触れた川口マーン恵美氏の「シュトゥットガルト通信」というサイトの中で
紹介されていた馬淵睦夫氏の著書 「国難の正体」 を読んでみました。
理不尽で残酷で矛盾が多いこの世界、その正体は一体何なのか
すっきりわかるように説明しています。
まさにこれが現実。
過去のひとつひとつの戦争の不思議を紐解きながら
著者は結論に達します。
蓋を開けてみれば共産主義もグローバル主義も根っこは
同じだったということです。最終的には一握りのエリート集団
又は大富豪と大多数の貧困大衆とに分解されていきます。
日本にも忍び足でやってきています。
グローバル主義に抵抗や拒否や対立を示せば、戦争になります。
逆に物質至上主義に完全に取り込まれてしまえば
経済格差の拡大ばかりでなく さらに環境破壊が進み
やがては地球は滅んでいくことになります。
それでは何もする手立てはないのでしょうか。
煽るだけでこの先の提案をしている本は少ないのですが、
ここではどうしたらよいのかちゃんと書かれています。
キーワードは「調和」。
著者は言います。
私たち個人個人にとっての「物質至上主義」(お金) と
「精神主義」(良心) との戦いです。
多様性を認め、「物つくりの精神」、「和」 と 「共生」 に基づく
調和の取れた社会経済システムなどを世界に広めることなのです。
日本はそれを発信できる国です。
抽象的でわかりにくいのですが、ヒントは本の中にあります。
結局は一人一人の問題なのです。
提案されたことは大きすぎて 自分には関係ないと思いがち。
それは政府の仕事、企業の仕事だと。
でも世の中の事象はすべて繋がっているから 最終的には
一人一人が考えて実行しなければ意味ありません。
ご先祖様を大事にするとか、自分さえよければの精神をやめるとか、
お金を払う払わないにかかわらず 何かしてくれた人、作ってくれた人に
感謝するなど くすぐったいし、しらじらしいし きれい事だし
何の関係があるのかと思うかもしれない。
だけどこういうことを次の世代に伝えていくことが
とても大事なんじゃないかと思うようになりました。
安易にお金で解決する発想とはさよならしたい・・・
情報に振り回されずに、消費者が賢く選択していく時代に
なってきているのだと思う。
「民主化した国は ”金” と ”情報” によって支配することが
容易になるのです」
おぉ 怖っ!