写真は実際見えるものが写っていると思いがちですが、
現実とは違う世界、精神的な世界を追い求めている
写真家たちがいます。
今日は恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館で
開催されている 「スピリチュアル・ワールド」と「佐藤 時啓
光ー呼吸」の2つの写真展を見てきました。
「東京都写真美術館」
美術館への通路には壁画としてロベール・ドアノー、ロバート・キャパ、
植田正治の代表的な3枚の巨大な写真が。
「パリ市庁舎前のキス」 1950年 ロベール・ドアノー
ドアノーはたくさんのパリっ子たちを撮りました。
これは後に演出写真と判明しましたが、ドアノーの作品の中でも
一番人気のもの。 これだけ美しければ公共の場でも許される・・・
「オマハビーチ Dーデイにノルマンディー海岸に上陸するアメリカ部隊」
1944年6月6日 ローバート・キャパ
戦場カメラマンであり報道写真家。
「崩れ落ちる兵士」が有名ですが、隠された話がいろいろありますね。
「妻のいる砂丘風景」 1950年頃 植田正治
鳥取砂丘で家族を中心としてシュールな写真を撮り続けた植田正治。
何年か前に鳥取県西伯郡にある「植田正治写真美術館」に行きました。
自然とよく調和された建物、そして大山が正面に見えるとてもいい環境にあり、
おススメスポットのひとつです。
さて、ここからが本題です^^
佐藤 時啓(ときひろ)氏は元々は彫刻家ですが、後に写真も撮るようになったそうです。
長時間露光(シャッターが開いてから閉じるまでの時間を長くしたもの)
で撮影した光が点在する写真はとても幻想的です。
他に 独自で工夫した機材で撮った写真も独特な世界が拡がっていました。
一体どうやって撮ったのか作品の前で立ち止まって 考えてしまいます。
「佐藤 時啓 光ー呼吸 そこにいる、そこにいない」のサイトはこちら
http://www.syabi.com/contents/exhibition/topic-2238.html
お馴染みの 土門拳、横尾忠則氏、藤原新也氏、入江泰吉の作品も
ありました。 神や精霊が宿っているような世界です。
わたしは恐山の ”イタコ”という巫女の存在を初めて知りました。
現代に生きるわたしたちは 死と向き合わずに暮らしがちですが、
本来は生と死は繋がっているもの。
今も死をしっかり捉えながら たくましく生きる人たちがいるのです。
説明は難しいので内藤正敏氏の写真が掲載されたサイトをご覧ください。
とても迫力がある写真ばかりです。
http://www.fractionmagazinejapan.com/jpne/cn70/pg631.html
最後のほうの内藤氏の説明は 忘れかけた大切なものを気づかせてくれます。
近くのレストランでパスタランチを。
これは前菜のサラダです。
よく冷えて 皮を剥いた丸ごとトマトにコールスローと
チーズがかかっていました。
簡単そうなので、今度作ってみよう・・・