京都に用事があるついでに JR京都駅からJR奈良線に乗り換えて一駅目、
「東福寺」を降り、徒歩10分のところにある 「泉湧寺(せんにゅうじ)」へ。
駅すぐの「東福寺」には幾度か行っていますすが、そばにあるこの寺院は
初めて。境内の敷地が広大で思いがけずいい散策ができました。
「泉湧寺」は皇室の菩提所です。
開山は1219年、鎌倉時代。
天台宗、真言宗、禅、浄土四宗を合わせたお寺です。
天皇家とは縁が深く、1242年に四条天皇のご葬儀が初めて執り行われ、
それ以降江戸時代最後の孝明天皇まで続きます。
江戸時代初期の後水尾天皇の時、幕府側と意見が分かれ
それまでずっと火葬でしたが それ以後は土葬となりました。
「禁中公家諸法度」が公布された頃で、幕府の関与が強まったからだとか。
ご本尊は丈六釈迦如来像で、首辺りから血が流れたような跡が。
これは即位争いで暗殺されそうになった後水尾天皇をお守り
するため、身代わりになったといわれているそうです。
運慶・湛慶親子の合作だそうで、勇ましいイメージしかない
運慶の作品としては穏やかなお顔の仏像でした。
(写真がなくて残念)
「悲田院」
聖徳太子が四天王寺に設けた孤児や貧しい人たちの救済施設を
鎌倉時代の僧侶たちはここに作ったそうです。
「悲田院」から望む京都市街
左に小さく京都タワーが見えます。
写真に写っていませんが、左から京都タワー〜東本願寺〜金閣寺〜
京都国立博物館〜清水寺〜比叡山と一望できます。
眺望案内地図によると山には五山送り火の 鳥居形、左大文字、
舟形が小さく描かれています。当日はここから眺めることが
できるのかもしれません。
「舎利殿」
「霊明殿」
建物は明治になって炎上。
その後明治天皇によって再建されました。
歴代天皇のご尊牌 そして明治天皇、大正天皇、昭和天皇と各皇后の
ご尊牌とご真影が奉安されています。
「月輪陵(つきのわみさぎ)」
歴代天皇の25陵、5灰塚、9墓がある陵墓。
「雲龍院」への小路
1372年に創建され、写経道場としても使用されています。
「雲龍院」は見どころ満載で、工夫を凝らしたお部屋を
周るだけでも楽しいです。 もちろん写経もできます。
(写真左)「しきしの景色」雪見障子の四角いガラスから四枚の違った絵を眺めることができます。
左から椿、灯篭、楓、松
(写真中、写真右)院内のいたるところに生花が活けられています。
(写真左)「悟りの窓」春には手前から紅梅、海棠(かいどう)、シャクナゲと順番に
花を咲かせて楽しませてくれます
(写真左2番目)希望するとお抹茶をいただくことができます
(写真左3番目)石に刻まれた般若心経
(写真右)龍の墨絵
気付いたら3時間くらいいました。
塔頭も他にまだあるので、全部拝観すると半日かかるかもしれません^^;
紅葉の頃になるとたくさんの人出があるようです。