不自然と思えるくらい株価が急上昇しているこの時期に
真逆の本を読んでみました。
しばらく本棚に置いたままだった「小商いのすすめ」
よく噛み砕いて読まないと理解できないので、途中で
やめていました。 そして今読み直してみたら 不思議と
内容がすーっと入っていきました。
- 作者: 平川克美
- 出版社/メーカー: ミシマ社
- 発売日: 2012/01/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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戦後灰と化した日本はやがて経済大国になった。
なぜなれたのか? それはただ”貧乏”だったから。
ほとんどの人が何も持たなかったので 遊ぶ時間も余裕もなく
誰も一所懸命働いた。豊かなアメリカを目指して。
今、高度経済成長している中国やインドネシア、ブラジルなど相変わらず
貧富の差が激しいし、これからも解消しそうもありません。
でもそういった国々と違って日本は全体が豊かになりました。
戦後、大蔵官僚だった下村治を中心として作られた「所得倍増計画」
資料によると(インターネットで見られるそうです)完全雇用や
生活水準の引き上げを謳い、実行したのです。
著者はそれが意外だったと書いています。
ま、それは経済がどんどん拡大する時期だったから可能だったわけで
縮小している今は たとえ思いがあったとしても 難しいのかもしれません。
そして1980年代。すっかり豊かになった日本。
”食べるため”の働きから”消費するため”の働きへと国民の
意識が変質し、社会構造も変わっていきました。
また民主主義が進み個人が目覚め始めて 血縁、地縁、家族、国家と
衝突するようになって 多くがそこを抜け出すようになりました。
その結果貧富の格差や都市と農村との格差が拡がり、少子化が進み
経済成長が止まったのも 当たりまえのことなのです。
本文からの引用です。
ちょっと難しいのですが、
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・・・・本来責任がない「いま・ここ」に対して、責任を持つということです。
わたしたちは、本来自分に責任がないことに対して、責任を持つという
かたちでしか、遅れて生まれてきたこと、そして「いま・ここ」にあることを
自らの必然に変えることはできない。
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端的に、小商いは、存続し続けることが、拡大することに優先するような
商いのことです。
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他にも小商いについての説明がいくつかあります。
「小商い」 は今生きるわたしたちの哲学。
不確かな時代に生きること、働くことへの大きなヒントとなります。