家族ってなんだろう  1

核家族」という言葉は 日本では戦後の経済成長が
著しく伸びている時代に生まれました。

家族の形はその国の政治事情に大きく左右されます。



どんな形か思いつくままに挙げてみると、

1.産業も充分発達して 年金制度や健康保険制度が
しっかり機能している。

スゥエーデン、ドイツ、フランス、 ノルウェーなど
ヨーロッパの国々、 日本、 原油がたっぷり出る
サウジアラビアやクエートなど



2.産業が充分発達しているけれど 富の分配が
うまくいっていない。

アメリカは健康保険制度が機能してないという。



3.政府が機能していても 経済格差が大きすぎて 
制度がうまくいっていない

一部のアジアの国々、(中国もまだこちらに入って
いるのでは?)・・・



4.産業も発展していない、政治も不安定で社会保障制度を
整える余裕がない

一部のアジアの国々、アフリカの国々、
中東の国々、南米の国々、最近ではギリシャ
ように経済破綻寸前となっている国々



5.国内が戦争状態のため 政治が機能していないか
無政府状態にある

シリア、アフガニスタンイラク、一部のアフリカの国々など



今まで読んだり聞いたりした話から書いているので
間違っているところもあるかもしれません。



日本は戦後 多くの若い労働力を確保していたので、
税収がたっぷり入り、社会保障制度も順調に行われて
いました。


そのため、昔は家族で力を合わせて生きていた人たちが
個人として生きていくことが可能になりました。


育児する親たちも 「家族」という形態を意識することなく
子どもを育てるので、 自然と家族という形は崩壊して
いきます。


これは自分に起きる問題を お金で解決する社会に
変えたということを意味しています。

たとえば 昔は隣近所のおじさん、おばさんが
悪いことをしている子どもを叱ったり、未婚者に
結婚のお世話をしたり、困った時には手助けしたり
していました。


わたしの場合、小学生の頃一緒に住んでいた祖母が
重度の認知症(当時社会にそういう認識はなかったです)
に罹りましたが、外でふらふらとしていると
親切に近所の誰かが連れ戻してくれました。


家族大変でしたが、閉鎖的にならずに母も
近所の人たちに正直に現状を話すことで 鬱憤を
晴らしていたところもありました。



現代ではそういう相互のお手伝いが ”おせっかい”と
見なされることが多いので 何か家族に問題が起きると
家族で背負ってしまい、近所の人たちは ”知らなかった・・・”
ということになりがちです。


「大家族制度」というのはある意味 社会保障制度に変わる
いざという時のための保険なのではと思います。


だから お金や血縁や地縁が切れてしまった人たちは
どこにも行き場がなくなってしまいます。


国の経済が縮小していく中、両方を絶たれた人たちが
日本でも増え続けていくのは 社会形態が移行していく中で 
どうしても避けて通れない過程なんだと思います。



今起きているヨーロッパの難民問題。

戦争による難民がほとんどですが、中には紛れて
不安定な政治や仕事がないという理由でやってくる
移民希望の人たちもいます。


こういう人たちに共通しているのは 子どもが
たくさんいて 強い家族のネットワークがあると
いうことです。


雇用のある世界の国々に散って 仕事につけた者は
そうでないものたちに仕送りする。

国を超えて助け合っています。

子どもは生きる上での保険なのです。


国がまったく頼りにならないから 自分たちで
力を合わせて生き抜いていきます。


今までとは違う日本、子育てをしていく上で何を
意識して育てていかなければいけないのか
難民たちにヒントが隠されているような気がします。


そうはいってももはや後戻りできない日本。

昨夜NHK総合で9時から放送していた 子育て問題に
関する番組で そんな日本で わたしたちは何ができるかを
暗示する部分がありました。

またよく考えてまとめたいと思っています。