先週末、伊香保温泉まで行ってきました。
温泉に浸かったことを除いて
旅として強い印象に残ったのは2つほど。
ひとつは泊まった宿で「りんどう」をいただいて
きたことです。
通路にもお部屋にも秋らしい ひっそりとした
花が活けてあり、聞くところによれば 女将が
すべて担当しているとのことでした。
ロビーで女将の入れてくれたコーヒーを飲みながら
お花の話を伺ってみました。
飾られているお花はほぼ宿の庭で栽培されているもの
だそうです。
こういうちょっとした交流は後々まで思い出に残ります。
その後宿を後にして 富岡製糸場へ向かいます。
特に興味はなかったのですが、比較的近くにあるのだから
行ってみようということに・・・・・
広い敷地の中に工場や女工さんの宿舎、フランスから来た
指導者の家など当時を思わせるものが建ち並んでいます。
ある建物の中を見学していると 広めの平台に
桑の葉が。そこでうごめいているたくさんの細い幼虫。
そう、蚕の幼虫が展示されているのです。
絹の元を作り出す蚕を一度実際に見てみたいと
思っていたので、これは感激です。
触ることはできませんが、気持ち悪いというより、
むしろ愛しい思いのほうが強かったです。
見ている人たちは誰も興味深そうに見ています。
そばの女性は「かわいい〜」と言って、顔を
そばまで付けて見ていました。
旅とは 決まったコースをそつなく見て歩くことではなく
想像しなかった出来事や物に出会うことだと思います。
ありふれた旅の中で、意外な思い出ができて
とてもラッキーでした。
追記 (2016年10月7日):
その後 いろいろな人に蚕の幼虫を見たという話を
したところ、子どもの頃 実家で蚕を飼っていて
お手伝いをしていたという人が多くて 驚きました。
わたしも兵庫県の父の実家でもその昔
蚕を飼っていたと聞いていたので、興味が
すごくありました。
つい数十年前まで 日本のあちこちで蚕が
飼われていたということになり 新たな発見と
なりました。