高齢者はどうして「くれくれ病」になってしまったのか ②

前回の続きです。

 

現在の公的年金制度の基本的な枠組みは1961年に

確立されました。

 

それは「国民皆保険」で日本国民のすべてが

対象となりました。その後数度の改革や制度の

見直しが行われ、今に至っています。

 

国民皆保険は日本にとって初めてのことなので、

政府も国民も将来どんな問題が起きるのか

あまり気にしてなかったと思います。

 

なので政府も老後の暮らしの安心を謳い、国民も悠々自適な

定年退職後の生活を信じていました。

 

ところが少子高齢化で高齢者の割合が高くなり、

現役世代の負担が増えてきています。

 

実際、働く世代の税金や社会保険料が年々高くなり、

悲鳴の声を聴くようになりました。

 

一方政府は票を意識して高齢者に現実を知らせることは

していないし、マスコミも同じです。シルバー民主主義と

言われている所以です。

 

そんなわけで高齢者は財源のことは気にしないまま、ばらまき政党に平気で票を入れてしまいます。

 

高齢者自身の子どもたちの負担が増えていることに

思いを馳せることなく、政府がくれるものは

素直にもらおうという精神が身についてきてしまいました。

 

人は悪いものは見たくないのが普通なので、

仕方ないと言えば仕方ないのですが。

 

だからこそ政府もマスコミも若い世代、自分の子どもたちの大変さとフェアな分配をもっと知らせるべきなのです。

 

さらに高齢者の医療費も若い世代に負担をかけています。

過剰な医療はできるだけ受けないよう心掛けたいものです。

 

くれくれ病は「社会の今」に気づくことで治っていくのではないでしょうか。

 

自分の子ともたちが悲惨な老後を送る状況を想像して、私たちは負担をかけない努力をしていくべきです。

 

自分さえよければ精神は子どもたち世代を苦しめることになってしまいます!