1ヶ月くらい前に凛とした染織家・志村ふくみ氏のドキュメンタリーを
テレビで見て、是非一度実際に作品を見てみたいと思っていました。
今ちょうど 京都の大山崎山荘美術館で展覧会が開催されています。
(期間) 前期: 2015年1月17日〜2月15日
後期: 2015年2月17日〜3月15日
現在90歳の志村ふくみ氏は今なお現役で活躍され、お弟子さんたちも
育てておられます。 工房は京都・嵯峨。
庭から採ってきた草木から どんな色が出てくるのかわくわくしながら
待つ姿。 人と自然とが一体となっているのが感じられてきます。
展示場に飾られた草木で染められた糸や完成した着物は
実に優しく、ゆったりとした時間を感じさせてくれるものでした。
ギャラリーが京都・岡崎にあるようです。
機会があったらそちらも是非立ち寄ってみたいです。
館内のカフェにて
展示会の他に山荘と庭園も充分眺めて楽しめる空間ですが、
この美術館のもうひとつの魅力は2階にあるカフェです。
リーガロイヤルホテル京都がその時々の企画展にちなんで
作ったケーキが提供されます。
今回は ”木々と月” と ”花と太陽”の2点。
写真は ”花と太陽”です。
マカロンは太陽。 何層にもなったスポンジケーキは
草木で染めた織物をイメージしているんでしょうね。
カフェテラスから眺める美しい景色
今日は時折粉雪がちらついて、特別いい絵柄でした。
佇まいのよい大山崎山荘美術館は関西の実業家・加賀正太郎自ら
設計した山荘でした。
ニッカウィスキー設立時の出資者の一人です。
テレビ小説「マッサン」の中で出演しているオール阪神さんが演じるところの
渡芳利がそのモデルではないかなと想像しているのですが。
加賀正太郎没後、加賀家はこの山荘を手放しため
平成に入り荒廃寸前の状態となっていました。
取り壊してマンションにという案もあったのですが、
是非保存をという声があがり、京都府と大山崎町と
アサヒビール株式会社とが連携して復元、維持することになり
現在に至っています。
2001年、アサヒビールはニッカウィスキーを完全子会社化しました。
ニッカウィスキー設立に力を貸した加賀正太郎とは元々縁があります。
美術館の主な所蔵作品はアサヒビール創設者・山本為三郎のコレクション。
こうして多くの縁が重なり合って出来上がっていった壮大な空間です。
また、余市に会社を設立した時は「大日本果汁株式会社」だったそうで、
のちに略称「日果」のカタカナ書きがブランド名になりました。
サイトを眺めていると いろいろなことが繋がっていって面白いです。