少しの不便さが残る生活、むしろそれが主流である世の中であってほしい

益々忙しくなっていく世の中、暮らしの中で人はできるだけ
省略し簡単に済ませる方法を考えていきます。

以前は主婦仲間で作られた団体にあれやこれやと参加していて
わたしも夜遅くまで外出することが多く、できあいのものを買ったり、
外食で済ませたりということがままありました。

今ではすっかりゆったりしたペースでの生活になり、
家事を結構楽しくしています。

ここにきて”家事が楽しい”という感覚が得られたのは、
面倒だと思うちょっとした家事をアウトソーシング的なものに
頼っていた時期を経験したことによって 違う発見ができたからです。

カット野菜は確かに便利。でも例えばキャベツ丸ごと買って
あまった部分は何に使うか考えたり、料理に必要な調味料も
個々に買っておいて それを組み合わせる楽しみもできてきます。

丸ごとの野菜を眺めることで、季節や産地やその先の社会に思いを馳せたり
たまに(苦手な)虫がひょっこり出てくると 落ち着いた風をして
「ごめん・・・」などと思いながら処理したり、その無駄な時間が
気持ちを豊かにしてくれるような気がしています。

子どもが小学生くらいまでに料理などを通して 社会を知る基盤を
作っておけば 大人になってどんなに忙しい状況になっても
人として大切なものは保てるんじゃないかなぁと思います。


世界の大金持ちたちはプライベートジェットで 豪華で快適な場所を
行ったり来たりの生活で、その間の風景や庶民たちの生活をあまり
見ることもないでしょう、きっと、憶測ですけど。

雇用を作っている側の人たちだから まあそれでいいけど
のんびり列車の旅で見る景色や各地の市場やなにげない街に
面白さや楽しみがあることを知らないのは何かお気の毒。

特急、各駅停車、車、自転車、歩きにもそれぞれ違う景色が見えます。


子どもの勉強に関しても 塾や家庭教師より親自身で見てあげるほうが
ずっと贅沢なことのように今は思えてきます。

何より親も一緒に学べるし、親子で共通の話題も持てるし、
親子して社会に目が向けられるようになるし・・・

何と言っても今は 無料のネット教材が無限に広がっていそうだし。

家庭内のことをアウトソーシング的なものに頼るために、
そして無理を承知でローンを組むために 忙しくしてお金を
稼ぐのだったらもったいないです。

今までわたしたちはそれを当たり前として受け入れてきたわけだけど
家庭内の少々面倒なことを家族皆で楽しんじゃおうという発想も
必要になってきているような気がします。


                      ・・・・・・続く