散歩は楽し  〜 善福寺、有栖川宮記念公園、専称寺(麻布十番、広尾、六本木) 〜

関東に来ているので東京へ出て、歴史を感じる場所として
今回は善福寺、有栖川宮記念公園専称寺を選んで散歩してきました♪

地下鉄南北線 ”麻布十番駅” を降りて出口1番から善福寺へ向かいます。
この辺りはたくさんのお寺が並んでいます。


善福寺

平安時代空海が関東全域に真言宗を広めるため、西の高野山に対して
東の麻布山に開山した東京で最古の寺院。

後ろに元麻布ヒルズがそびえ、その対比が面白いです。
きっと賛否両論あるのでしょう。


幕末期は安政5年(1858年)に締結された日米修好通商条約を受けて
この寺に米国公使館が置かれました。

つまりここが日本における大使館の発祥地となるわけですね。

初代駐日領事としてタウンゼント・ハリスは秘書兼通訳の
ヘンリー・ヒュースケンを伴い、善福寺の米国公使館に着任。

ヒュースケンは攘夷派の浪士組に襲われ翌日死亡。
そんなテロの中でもハリスは善福寺に残ったそうです。


ハリスについては「日本滞在記」上・中・下(岩波文庫) が、
また秘書兼通訳のヒュースケンについては「ヒュースケン日本日記」(岩波文庫)が
面白いらしいので機会があったら是非読んでみたいです。


他に親鸞上人像、福沢諭吉翁の墓、越路吹雪の碑、天然記念物の
逆さイチョウなどがあります。

見逃しましたが、すぐ傍に「柳の井戸」という弘法大師が鹿島の神に祈って
杖を地面に突き立てると水が湧き出たという伝説の井戸があります。
常陸鹿島神宮の7つの井戸のうちの1つがここに移ったといいます。

この井戸は大正12年の関東大震災や昭和20年の東京大空襲のときに
周辺の人たちの命の水になった尊い水だそうです。

東京大空襲の時にお寺が焼失してしまったので、大阪八尾にあった
徳川家康が建立した東本願寺を移築して再建されました。

都会の中にひっそりと佇む善福寺にはたくさんの歴史が詰まっています。



ハリスの肖像が掘られた初の米国公使館の記念碑



有栖川宮記念公園
善福寺を後に広尾駅方面へと向かうと緑が鬱蒼と茂る公園が見えてきます。

濃い緑の木立の中、親子連れでのキャチボール、犬の散歩、
車椅子に乗った高齢者の散歩などのんびりと過ごす姿がありました。
場所柄でたくさんの欧米人も見かけました。

この公園は元は盛岡藩南部美濃守下屋敷 → 明治29年に
有栖川家の御用地 → 同家が途絶えた後は高松宮家御用地 →
その後昭和9年に東京市に寄贈 → 一般公開されました



園内に咲く可憐な”ガクアジサイ



専称寺

さらに六本木ヒルズの方へ向かって行くと、ヒルズ手前の
右手に小さな「専称寺」が見えてきました。

この寺は沖田家の菩提寺沖田総司自身のお墓もあります。

以前熱狂的なファンにお墓を削られてしまったので、今は拝観は
年一度の ”総司忌” の時だけ許されるそうです。

右の横道を進むと塀超しに墓地をみることができます。

小さな赤い屋根のところが沖田総司のお墓らしいのですが・・・・・


今日は蒸し暑かったので、少々バテ気味。
善福寺近くのイタリアンのお店で ”野菜のバーニャカウダ” をつまみながら
冷た〜いオレンジジュースを飲んだら元気が出てきました。



小林泰彦氏著「謎と秘密の東京散歩」を参考にしました。
またどこか散歩を兼ねて歴史探索をしたいです。

小林泰彦の謎と秘密の東京散歩 (単行本)

小林泰彦の謎と秘密の東京散歩 (単行本)