ブータン旅行記9

「ルンタ」

あちこちで見かけるルンタ。
長いひもに教典が印刷されている布が
何枚も繋げられています。

3000m以上のヨトン・ラ(峠)の旗には霜がついています。
このすばらしい景色はなかなか見ることができないですよと
添乗員さんも感動していました。

ルンタは寺院の入り口や道端などでも売られています。

「ダルシン」

こちらも教典が印刷されていていますが、
ルンタと違って大きな布が竿につけられていて
空に向かってすっくと伸びています。
死者を弔うためだそうです。



バスで移動中「ダルシン」のそばで若い男性たちがブータン
ダーツ(クル)を楽しんでいたのでバスから降りて見せてもらいました。

30mくらい先の小さな的に結構近くまで投げ込まれています。
視力のよさと投力のせい?

クルの矢



「タクツァン僧院へのハイキング」

今回のツアーのメインコースの一つです。
往復4〜5時間かけて3000mの高山に立つ僧院まで目指して 
てくてく歩いていきます。

初めは比較的なだらかな乾いた赤土の山道を上ります。
雨期は滑りやすく足下が悪いそうです。

途中第一展望台、第二展望台で休みながらゆっくり行きます。

体力に自信のない時は第二展望台までロバに
乗ることもできます。実際乗った人に聞いてみると
慣れないと力が入って 結構大変だそうです。

第二展望台を過ぎると急な階段になります。
僧院を目指して階段を一旦下がり、そして上っていきますが、
ここが一番きつい箇所です。

途中凍った滝が見られます


それでも参拝者は絶えず、僧院の中は人でいっぱいでした。

どこの寺院もそうですが、中では写真も帽子も土足も禁止。
また貴重品以外はロッカーに入れます。

帰りは第一展望台でランチタイムとなります♪

第一展望台。ランチはビュッフェ形式になっています。



西岡京治のチョルテン(仏塔)」

西岡京治(にしおか けいじ)はブータンで最も有名で
尊敬されている日本人で、1992年に敗血症のためブータンの地で
亡くなり、遺体(遺骨)もブータンに埋葬されています。

農業が専門だった西岡はJICA前身の団体からそれはそれは
環境が厳しいブータンに農業指導者として派遣され、
28年間その身をブータンのために捧げました。

私たちが現地で食した人参やカリフラワー、ブロッコリー、大根
キャベツなどの野菜のほとんどが西岡によって栽培され始めました。
つまり野菜といったらそれ以前は唐辛子しかなかったということです。

まさに今のブータンの農業の礎を築いた人で亡くなった時は
国葬となり 今まで経験したことのないほどの人々が弔いに
きたそうです。

バロのホテルから空港に行く途中 西岡のチョルテン(仏塔)が
建てられているので 立ち寄りました。

日本人としてちょっと誇りに思えた瞬間です。

余談ですが、奥様はご健在で昨年のブータン国王が
来日された際、晩餐会に出席されたそうです(こちらはネット情報)