退屈だった学校の歴史の授業。
今との繋がりを感じながら受けていたら
もっと楽しかっただろうなと思う。
今回は磯田道史さん著、「NHKさかのぼり日本史(6)
”天下泰平”の礎」を読みました。
260年続いた江戸時代は戦国時代が終わっていきなり平和の世に
なったわけでなく自然災害、民衆の乱、外国からの襲撃などいくつもの
困難を経験して一歩一歩改善されていったそうです。

- 作者: 磯田道史
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2013/01/28
- メディア: Kindle版
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「露寇(ろこう)事件」 1806年
通商しましょと船に乗ってやってきたロシアが
断り続ける日本にシビレを切らし ついに1806年
松前藩の施設を焼き払ってしまった「露寇事件」
ペリー来航前の40数年前です
これはまずいと幕府の民に対する意識と海防への意識が高まりました
「天明の飢饉」 1782 〜 1788年
浅間山の噴火や 東北地方のやませが原因で起きた冷害によって
農作物ができなくなり 多くの餓死者が出た天明飢饉
それはそれは悲惨だったそうで民を生かしてこそ世が安定するのだと気づき
福祉的な発想が生まれてきたのはこの頃だそうだ
それまで年貢は領民から領主への地代のようなものとして考えられていて
税収の見返りとしての行政サービスはなかったようです。
東海から西日本一帯にかけて甚大な被害を及ぼした巨大な「宝永地震」
被害を大きくしてしまった新田開発や過剰な森林伐採をやめ 小さな土地でも収穫を
高められるような科学的農法や農具の改良が行われるようになりました
「島原の乱」 1637 〜1638年
まだまだ拷問、切り捨て、村の皆殺しなど殺伐とした状況が続く江戸初期
民衆もそれを討伐する武士も死んだ数は夥しくその代償は多大でした
結果武力で治める政治はいけないと 民を保護する発想が芽生え
天下泰平の第一歩を歩き始めることになります
たくさんの困難を乗り越えて武士も民衆も意識を変えていった江戸時代
問題を多く抱える今の社会、参考になることがあると著者は書いています