ほぼ途中で飽きてしまうBSフジの「プライムニュース」
昨夜は2時間 一度も居眠りすることなく見ました。
ゲストは先日読んだ本の著者である水野和夫氏(経済学者)と
哲学者の萱野稔人(かやのとしひと)氏。
水野和夫氏はご自身の著書 「資本主義の終焉と歴史の危機」 と
ほぼ同じ内容で説明されていました。
増税に関しては まず法人税、所得税、金融資産税などの税が先で
10%の消費税は最後の手段として使うべきだと主張しています。
萱野稔人氏のお話の中でなるほどと思ったのは、
経済が上向いている時は民主主義はうまくいく。
逆に経済が停滞すると民主主義とは合わなくなっていく、ということ。
なぜならば 民主主義は個人の主張を認めるものなので
マイナス成長になると 認めるのが難しくなるからです。
税が上がるたびに 政府の債務が増えていくという今、
増税より削減が先でないかと萱野氏は考えています。
わたしたちはそれぞれの立場で、「公共事業を増やして!」、 「福祉に!」
「教育費に!」、 「医療費に!」・・・・と主張します。
一方選挙で選ばれる議員さんたちは 票を意識して 言いなりになりがちなので、
政府の予算は毎年膨れ上がっていくばかりとなります。
ついに1000兆円を超える日本の負債は いつか自然に消えるというわけではなく、
のちの世代に先送りしていることになるそうです。
経済危機に落ちいったギリシャでは 何としても財政緊縮をしなければいけません。
選挙で選ばれる議員で構成されると 財政削減は難しいから
今は経済専門家や官僚たちで国会が運営されているらしいです。
これはこれで また違う偏りが起きると思います。
ギリシャに立ち直る日がくるのでしょうか・・・
最後に視聴者から 「もう経済の成長がないというけれど、新たなイノベーションが
起こるとかないのでしょうか」 という質問がありました。
水野和夫氏の返事は厳しいものでした。
イノベーションによって 確かに人は便利な生活を手にしたけれど、
一方で機械化やロボットの出現で雇用の場がどんどんなくなってきている
というのは皮肉なことです。