学校ってなんだろう 2

わかりきったことだけど日本の学校は私立、公立、国立に分かれている。

保育園は0歳児からの場合もあるし、幼稚園は3年保育か2年保育かを選べる。

これだけを考えても同じ日本の中で各人スタートから社会人になるまで
幾通りものコースがあるのだと改めて思った。

私立や国立の小学校に入るためのいわゆる”お受験”は
幼稚園選びから始まっているそうな。

まあ縁ないし〜、興味ないし〜ですが、「OUT」、「グロテスク」、
東京島」などでお馴染みだったので、
桐野夏生さんの「ハピネス」を読んでみることにしました。

ハピネス

ハピネス

娘のお受験を意識した5人のお母さんグループ。

その小さな世界でさえ階級ががっちり出来上がっている。

主人公の有紗は背伸びした生活を続けるため嘘を重ねるが、
2度目の今の結婚の危機を境に少しずつ変化していくようになる。

階級の一番上にいるいぶママも意外な展開をしていく。

ほっとしたのは有紗の前夫との間にいる10歳の息子に数年ぶりに
会いにいった時。

有紗が自分が誰なのかは言わず、他人として会話をかわすことができた。
その話ぶりから息子は ”よく育っている” と確信した。

前夫への恨みから感謝へと大きく変わった瞬間。

こんなプラスの心の変化が卑屈になりがちだった有紗
自信を与えてくれるのだろう。

浮足立ったところに幸せは来ない。

何を選択しようとも人の勝手だけれど、世間の尺度に合わせて
いたらいつまでたっても心は満たされることはない。

パートナー同士よく話し合い、調整し、歩み寄ってその家庭ならではの
生き方を模索していく過程にこそ喜びがあるのだと思う。

気づかないけれど幸せは身近なところにあり、だと思う。

これからの有紗を知りたいし、美雨ママはいったいどこへ
向かっていくのかも興味あるところです。