歴史のある醤油の街として 以前ANAの機内誌に
紹介されていた 兵庫県 「たつの市」
どんな街でしょうか。
山陽自動車道を使って 市内に入りました。
地理的には姫路市 → たつの市 → 相生市
→ 赤穂市に。 さらに西に進むと岡山県になります。
南北には ”揖保川”が流れています。
「うすくち龍野醤油資料館」
”色をつけずに良い味つける” 龍野薄口醤油。
始まりは約400年前。 当時の脇坂藩の保護のもとに発達し、
今は大小10社あまりの工場があり、日本三大産地のひとつだそうです。
醤油作りに必要なものは塩、米、小麦、大豆そして水。
たつの市は揖保川の軟水、赤穂の塩などすべて調達しやすい
場所に位置していました。
今は機械化されています。
資料館内には人の手で造られていた頃の作業工程が
再現されています。
17世紀の輸出用のしょう油の容器
これは長崎県庁舎基礎工事中に発掘されたもの。
当時オランダ印度会社を通じてオランダ船で海外に
輸出された時に使われました。
鎖国時代の出島貿易をしのぶ記念品だそうで
飾っておきたいくらい綺麗な瓶です。
「如来寺」
しょう油資料館の向いにあります。
鷺(さぎ)が街を見渡してますが、さらに一歩近づくと
飛んでいってしまいましたf^^;
資料館近くのカフェ 「エデンの東」
なかなか趣のあるカフェ。
名産 ”揖保の糸” の街らしく 素麺のメニューがあります。
和菓子のお店も多いです。「晴風」
あんの周りの生地にしょう油が加えられた”しょう油饅頭”が珍しい。
和菓子の店 「觜崎屋本店」(はしさき)
お歳を召したご夫婦が店頭に出ていました。
そのご主人は9代目ということです。10代目もすでに決まっていて
江戸時代から続くお菓子屋さんはこれから先も続いていきます。
「龍野城」
500年前 赤松村秀の創建で、裏の山頂にお城があったそうです。
徳川時代になってからは 幕末まで脇坂藩が収め、お城というより
邸宅という感じの佇まいです。幕府から目をつけられないよう
御殿的な築城にしたと書かれています。
生き残るための知恵なんですね。
龍野城の階段を下りると 対照的に現代アートのような光景が
見えてきます。 真下にある小学校のプールです。
昔の素麺作りの様子を再現しています。
その工程はいくつもあって びっくり。
今でも素麺を細く延ばしていく部分は手作業のため、
”手延べそうめん”と謳われているとのこと。
原材料やめんの細さ、製造時期の違いによって
いろいろな等級があります。
右下の説明書きにあるように、結婚式では最後に
鯛めんが出されるようです。
赤とんぼ模様のマンホール
童謡 ”赤とんぼ”の作者 三木露風の里なので、
石碑や生家が残されています。
時々どこからか 赤とんぼのメロディーが聞こえてきます。
「たつの市」は戦国時代以来の城下町。
想像以上に見どころがいっぱいの素敵な街でした。