今月は玉三郎さんの出があるので、夜の部に行ってきました。
「熊谷陣屋(くまがいじんや)」
熊谷次郎直実は吉右衛門さん。
これは何度か観た残酷で辛い場面です。
義経から敦盛の命を守れとの命令を受けた直実は実の子を身代わりに
殺し、首を差し出します。それを知った直実の妻、相模の奈落の底に
落とされた地獄の悲しみ・・・どの役者さんも迫真に迫る演技を見せて
くれます。
「當年祝春駒(あたるとしいわうはるこま)」
工藤裕経を討つ曽我十郎と曽我五郎兄弟の舞踊です。
工藤の館に曽我十郎と五郎が現れ、春駒の踊りを披露します。
今回目を奪われたのは尾上左近さんの踊りです。
印象的なお化粧、集中した踊り、これからチェックしたい役者さんとなりました。
尾上松緑さんの長男で、まだ13歳。これからの成長が楽しみです。
「名月八幡祭(めいげつはちまんまつり)」
深川で指折りの芸者 美代吉(玉三郎さん)と美代吉に心底惚れている
新助(松緑さん)のあわれな最期が悲しすぎました。
現代もあり得るこじれた男女の末路です。こういう形でしか生きられない
人生、これも定めなのかと思いながら観ました。
今年は初世尾上辰之助の三十三回忌にあたり縁の深い役者さんたちが
辰之助さんを偲んで演じています。なくなってもう三十三年も経つのですね。
その頃は歌舞伎に興味はなかったのですが、テレビに三人の三之助さんが
よく出演されていたを覚えています。
歌舞伎は子へそして孫へと伝えられていき、その流れを観ていくのが
楽しみでもあります。来月はわたしが注目している猿之助さんが出演
します。ネット購入は今日解禁、夜の部のチケットを早速取りました。
幕間で食べるお弁当はあづま茶寮の「四季折々」です。
わたしには丁度よい量のお食事です。お味も良好♪