大山崎山荘美術館 (京都) 〜 (企画展) 光と灯り 〜

大山崎山荘美術館」は ”JR山崎駅”から徒歩20分、
車で5分のところにあります。

JR山崎駅はJR京都駅から15分ほどで着きます。 
おそらく京都で観光される方が ここまで足を延ばすことは
ないと思いますが、お奨めの場所だと感じました。

ストーリー満載の美術館で 美術鑑賞のみならず 
庭園散策、歴史を感じ、洒落たカフェで一息でき
一歩外に出れば 天王山ハイキングもできます。

JR山崎駅周辺についてはこちらのサイトをどうぞ
http://d.hatena.ne.jp/baikamo77/20130919/p1

JR山崎駅を降りると 運よく美術館までの
送迎バスが止まっていたので乗りました。
徒歩では20分ほど、行きは上り坂です。


バスを降りてトンネルを抜けると美術館への長い道が続いています
まだまだ紅葉を楽しめます


山茶花が咲いていました
他にセンリョウやナンテンなどの実もなっています





やっと、大山崎山荘本館が見えてきました

大山崎山荘は昭和初期、関西の実業家・加賀正太郎によって
別荘として建てられました。

展示品についてはほとんがアサヒビールの創業者・山本為三郎
蒐集したもので、こちらの美術館は両者によるコラボといえますね。

別館には建築家・安藤忠雄氏による「地中の宝石箱」と
名付けられた展示館があり、クロード・モネの「睡蓮」を
中心にジュルジュ・ルオーやピエール・ボナールなどの作品が
展示されています。



寶積寺(ほうしゃくじ)又は  宝寺 の三重塔 

1582年(天正10)山崎合戦の勝利を記念し、豊臣秀吉
一夜にして建てたと伝えられる「一夜の塔」



栖霞楼(せいかろう)又は 白雲楼(はくうんろう)

1915年(大正4)加賀正太郎は山荘を建てる前に栖霞楼を建て、
全体の敷地を見渡しながら自ら設計や工事監督をしたそうです。


本館から「地中の宝石箱」へ


本館と「地中の宝石箱」を繋げる廊下


「地中の宝石箱」への階段


「地中の宝石箱」に展示されているモネの ”睡蓮”
もちろん建物内は一切撮影禁止なので、購入した絵葉書を撮影しました


廊下の窓のステンドグラス
(こちらも絵葉書を撮影)

今回の企画は ”光と灯り” なので当時のお屋敷の
明かりはどうだったのか、ステンドグラスだけでなく、
他の窓やシャンデリアや行灯にも目がいきます。



ちょっと疲れたので2階のカフェで一休み
今回の企画展の期間中はクロード・モネの庭園、パウル・クレー
描いた天使、ジョルジュ・ルオーの手がけたステンドグラスを
イメージした3種類の特製オリジナルケーキがあります


わたしが選んだ色鮮やかなフルーツのケーキ。
さて、3種のうちどれでしょう・・・


カフェからテラスに出ることができます



眺め抜群。


蒐集家だった山本為三郎民藝運動に加わっていたため
バーナード・リーチ濱田庄司河井寛次郎などの
陶芸作品が多く展示されています。

他に棟方志功の版画や木工家である黒田辰秋の作品も。 

ウィーン生まれ、イギリスで活躍したルーシー・リー
陶器は常設展示です。

余談ですが、当時の浴室もそのまま残っています。
タイル張りで洋風なバスタブ。ほぼ現代のスタイルを
取り入れた20世紀初頭のお風呂です。

やがて月日が経ち オーナーだった加賀家の手を離れた別荘は
荒れ果て、平成になって取り壊しの危機にもあいました。

それに反対する人たちの声に応えるため、アサヒビール(株)は
京都府大山崎町と協力して復元整備をし、美術館として
一般公開するに至ったそうです。


最後にもうひとつ。2階にあるオルゴール「ミカド」から
聞こえてくるクリスマス・キャロルもよかったです。 
1時間に1回演奏されます。