長蛇の列 「国宝 鳥獣戯画 高山寺」へ (京都国立博物館)

3時間、4時間待ちと聞いていた 「国宝 鳥獣戯画 高山寺
行列はいやだけど絵は見てみたい・・・思い切って行ってきました。


JR京都駅に9時半着。
駅前からバスが出ていますが、お天気がいいので歩くことに。
歩けば違う街の景色が見えてきます。
駅から徒歩約15分です。 

駅を出て、京都タワーを右に10分ほどまっすぐ進んで鴨川を超えます。
三十三間堂に出るので角を左に曲がり ”七条通”を渡るとすぐです。

チケットは途中にあったローソンで購入。

博物館に着くと・・・長〜い列が。  嘘ではなかったです。 

館内に入るまで2時間半。
さらに「鳥獣戯画」のある部屋でさらに30分待ちます。
なのに誰からも文句が聞こえません・・・



京都国立博物館

高山寺」の創建は奈良時代
鎌倉時代になって 明恵上人(みょうえしょうにん)後鳥羽上皇から
お寺の土地と建物を与えられ、その後お寺は大きくなっていきました。

この展覧会では「鳥獣戯画」を中心とした「高山寺」に納められている
お宝の数々を見ることができました。


(作品の写真はポストカードや図録から撮りました)


仏眼仏母像」

明恵上人は早くから両親を亡くていて、この像を母と慕っていたそうです。
そして・・・24歳の時、仏教追及の決意をするため この仏像の前で 
右耳を切り落としました。(すごいな・・・)



文殊菩薩像」

右耳を切り落としたその時、金獅子に乗るこの文殊菩薩が現れたそうで・・・




鳥獣戯画 甲巻」

誰でもどこかで見たことがある お馴染みの絵。
蛙や兎のひょうきんな姿に思わず笑みがこぼれます。




鳥獣戯画」は全部で甲・乙・丙・丁の4巻。
甲巻と乙巻は平安時代に、丙巻と丁巻は鎌倉時代に描かれました。

絵巻物なので当然長く、 (確か全部で44mだったような?)
この展覧会では前半、後半の2回に分けて展示されています。



鳥獣戯画 乙巻」

馬、鶏、牛、鷹など身近な動物から麒麟、豹、虎、獅子、龍、獏など
日本にいないものや、想像上の動物まで多種多様に描かれています。

この巻は擬人化というより リアルな動物画です。




鳥獣戯画 丙巻」

前半は人物戯画、後半は甲巻のような疑似化された
兎、蛙、猿などが描かれていています。

今回の修復作業中にわかったことですが、紙の表裏に描かれていたものを
どこかの時代に2枚に剥がされ、繋げられたということです。




鳥獣戯画 丁巻」

全巻通じて人物画のみ。
線が太く、他の3巻と比べると力強いタッチで描かれています。

ユーモア溢れた明るい笑いが印象的。





何年もかけて修復作業をした後なので、実際に巻物を見てみると
今描かれたと言ってもいいくらい きれいな状態でした。


3〜4時間待ちの毎日、一体何人の人たちの目に触れるのでしょうか。
作者はそんなことを想像もしていなかったと思います。

ミュージーアムでは関連グッズが飛ぶように売れていて
経済効果も大です。





      
博物館を後にして ”東大路通”へ。
北へ向かい 五条坂を右手に見ながらさらに「高台寺」方面へ歩きます。

”ねねの道”で見つけた ゆば中心の和食レストラン「羽柴」でランチを。
黒蜜がかかったデザートまでもが”ゆば”でした^^