ドラッカーの日本画コレクション展   〜 千葉市美術館 〜

小説や漫画の「もしドラ」人気で わたしも名前だけは知っている
「マネジメントの父」と呼ばれたドラッカーさん。


日本の美術品をたくさん集めたそうで、そのコレクション展が
今開催中。 千葉まで見に行ってきました。 
(先々週のEテレの ”日曜美術館” で紹介されてました)



千葉市美術館」

JR千葉駅東口を出て徒歩約15分。
千葉市中央区役所と同じビル内にあります。


駅からところどころにこのような案内標示があります。




ドラッカーの日本美術コレクションは200点(!)あまりで、
そのうち今回は111点が展示されています。

桃山時代から江戸時代にかけてのほぼ100%掛け軸の作品です。

飾られた作品の合間にドラッカー日本画への思いがつづられています。

室町の禅僧たちは騒々しい鎌倉や京都から逃れたくて 絵の中に人間が
本来いるべき静謐な場所を求めたというようなことが書かれていました。

ドラッカーも俗な世界をひと時離れ、このような絵を眺めながら
精神世界に入り その中で別の人間になるのだと言っています。

「正気を取り戻し、世界への視野を正すために、
         私は日本画を見る」 by Peter F. Drucker

きっとその時得たものを経営に生かしていったのでしょう。



(下記の2枚の写真は購入したポストカードを撮影しています)


右:  雪村周継 「月夜独釣図」 室町時代
左:  伊藤若冲 「梅月鶴亀図」 江戸時代  




右:  谷文晁  「月夜白梅図」 江戸時代
左:  鑑貞   「春景山水図」 室町時代



今回のコレクションを東京で行ったら きっと混雑しただろうと思います。
こちらでは当日訪れる人はまばらで ゆっくり見ることができました。

わたしはまだまだ解説書を頼ることが多く、理屈で鑑賞してしまいがち。

今回のようにゆっくり鑑賞できる時は 作者は誰かとか時代はいつかなんて
考えずに ただ作品を眺めて 何かを感じ取ることができれば最高です。


ドラッカーの初期の収集とされる作品の中の 尾形光琳の 
小さな作品「蔦図」(団扇)が特に印象的でした。 

尾形光琳といえば 紅白の梅やかきつばたなどの大作が
思い浮かびますが、団扇に淡い色彩で蔦が描かれた
さりげない掛け軸になっています。

現代の家に飾っても違和感ないような モダンな作品でした。
ポストカードになっていなくって残念です。




外はすっかり梅雨景色・・・