これから先も考え続けたいこと  1

わたしの親戚の法事が行われるお寺では「般若心経」が書かれた紙を
毎回渡され、皆で一緒に読み上げます。

また去年初めて奈良の薬師寺で写経をしてきました。

意味はよくわかっていませんが、何か心地よい響きを感じます。

今テキスト「100分de名著 般若心経」第2回を読んでます。
Eテレで再放送をしていることもあって・・・

実は「般若心経」は釈迦の教えそのものではありません(えっ!?)

2500年前に出現した釈迦の教えは 一般の人が苦しみから
逃れるの方法としては厳しすぎるものでした。

その後500年経って、普通の人でもついてこられるようにと
新しい解釈の経典ができました。それが「般若心経」です。

その考えは大乗仏教として中国を経由して
日本に入ってきました。

この世の中にあるものはすべて「空」
五感や心で見たり、聞いたり、考えたり、感じたりすることすべてです。
そして何もかも一瞬たりとも同じ場所に留まっていません。

これについては釈迦と般若心経は同じ考え方です。

釈迦はすべて「空」であるけれど、この世に「ある」といえるのは
最小単位の基本要素とその間に成り立つ法則性だけだと言い、
それを悟ればこの世は理解可能ということになります。
科学的な発想です。

一方「般若心経」はその基本要素さえ実体をもたない存在であり、
この世は理屈を超えた もっと別の超越的な法則によって
動いていると言っています。
この世は人が説明できないものであり、神秘的なものなのです。
文学的、情緒的な発想ということになります。

そして「般若心経」の中には生きていく特効薬が埋め込まれているのです。

ふむ。

以前読んだ他の方の本とはまた違う印象を受けます。
正解というものはないのかもしれません。奥深いな・・・