二極文化する日本人の食

世の中、何もかも多様化が進んでいて 自分が知らない間に
たくさんの選択肢があらわれているんだと思う。

タイトルにつられ 多様化した食に関する本を
読んでみました。

ベジタリアン ミートフリー、 有機農業、 地産地消、 
スローフード運動、 道の駅、 遺伝子組み換え作物、 コンビニ、 
水道水、 ジャンクフード、 B級グルメ、 ファストフード、 
スターバックスフェアトレード、 ミネラルウォーター、
ご当地ラーメン、 ビーガン、 マクロビアン・・・・・
たくさんの食に関するキーワードが出てきます。


ビーガンは健康上の理由から、ミートフリーは環境上の
理由から(肉は水や餌となる植物がとてつもなく必要だという)
同じ菜食主義でも元の考えたかは違います。

マクロビオティック(マクロビ)は1930年代日本発の食事療法が
アメリカで再評価され、マドンナやトム・クルーズなど
セレブの間で流行していたそのライフスタイルが逆輸入されたもの。

ローフーディズムは生で食べることが基本となっています。
野菜が主ですが、時には生肉でということもあるという。

一方ではご当地ラーメンやファストフードのように 健康志向や
環境志向とは無縁に食を求める人たちも存在します。

食の選び方で政治意識が浮かび上がると著者は言います。

他に興味深い点は、

有機栽培は土地効率が悪い。 世界の全人口を有機栽培で
養うようになると 土地が足りなくなり、自然が破壊され、
食料不足を引き起こしていきます。 

それを解決するひとつが遺伝子組み換え。
遺伝子組み換えは悪者扱いにされていますが、利点もあります。

ただ大きな問題は モンサント社はじめ巨大企業数社が
独占してしまっていることだと著者は言います。
特許権が認められたため この種子から穫れた種は 再び畑に
蒔くことができないというのは 気持ちいいものではありません。

またこれからの世代にどのような影響が出るかわからない状況では 
喜んで受け入れるという気持ちにはなりませんが、
実際には加工品にはすでにたくさん使われているようです。

2011年のニューヨークでのウォール街占拠デモでは 
集まった人々に自然志向的かつ健康志向的な食料の差し入れや
クレジットカードでのデリバリー・サービスの依頼などが行われ  
貧困とはあまり縁のないデモでした。

アメリカの裕福な側の1%を敵としたデモであったけど、
参加者たちは 世界で見ればもっとも豊かな側の2%に入るということ。
違う視点で見るとまた面白いです。



今日本にどんなサービスがあるのか思い巡らしてみます。

食材の宅配。
ライフスタイルに合わせて食材のみか、半調理されたものか
調理済みか選べるようで・・・

おなじみの宅配サービスが載っているサイト
http://www.ingredient-delivering.info/09.html


出前、 デリバリー、 ケータリング・・・・
昔ながらの出前がいろいろ変化しています。

コンビニ(セブンイレブン)もお弁当の宅配をしていますね。

シェフが自宅に出張してくれるサービスも。
これは住居が都心でないと無理かも。
一流レストラン並みの料理サービスもあるようで・・・


これから益々需要が伸びそうな高齢者向けの配食サービス、
学校給食、 都心のベジフェスやファーマーズマーケットなどに
ついては著書の中で詳しく書かれています。


食事は自分一人の時はこだわれるけど、家族がいれば 
一人のこだわりを押し付けるわけにはいきません。 
友達や仕事仲間たちとの会食でもきっと同じでしょう。
時にはこだわり 時には緩く それぞれが折り合いをつけて
いるんだと思います。