今から10年後、日本は、世界はどうなってるの?

今日はエネルギーを中心にして 10年後の世界そして日本は
どうなっているか予測した本を読んでみました。

2025年の世界予測--歴史から読み解く日本人の未来

2025年の世界予測--歴史から読み解く日本人の未来

今現在円安になっているので 輸入している食糧や
燃料の価格があがってきました。

でもこれから数年たつと がらっと様相が変わると著者は言います。


アメリカなどで採掘し始めているシェールガスやオイルをはじめ
世界中で新種の石油やガス田が発見されているので エネルギーの
競争が始まり エネルギーの価格が下がってくると予測しています。

エネルギー価格の下落 → 生産コストが下がる → 物価が下がる
→ 生活水準の回復 → 所得格差が縮まる

どこかの国みたいに10%の上位富裕層が国全体の冨の50%近くを占めて、
6人に1人が食糧購入補助制度の世話になっているという状態はおかしいし、
お互いを高い塀で遮断する社会は不自然で想像もしたくないので、
極端な貧富の差がなくなる社会に希望を持ちたい。


今の「給料上がらないのに物価は上がる」という状況から
「給料上は上がらない、でも物価は下がる」という状況に変われば 
実質的に給料が上がったことと同じ意味になります。

これを「よいデフレ」と呼ぶそうです。

また一番多く石油を使うのは自動車ですが 将来はハイブリッド車
燃料電池車に替わっていけば 石油の使用量がぐっと減るとのこと。

エネルギーの価格が下がると燃料を多く使う穀物や食肉、鉱物資源などの
価格も下落していくようになります。


エネルギーについて具体的にどう進んでいくかについて かなりのページが
割かれていて読み応えあります。 近い将来電力事情もかなり変わりそうです。

えっ、こんな業界も電気を供給するようになるの?!という感じです。


人件費に関しては新興国での労働コストが徐々に上がっていて 
いずれは先進国とそれほどの差がなくなっていきます。

そうなればいずれは海外に出て行った会社が戻ってくるだろう、結果 
国内に良質な雇用が生まれ、正社員も増えていくだろうと書かれています。


一方でロボット化が進むから 家電のような産業には雇用が期待できません。
化学分野ではアメリカが強くなりそうだということです。

じゃあ雇用に対して一体何が期待できるの?
答えは本の中にちゃんと書かれています。


高齢化については これから先は75歳(!!)定年、消費税は
20%までいかないと成り立たないと言います。


75歳定年と仮定すると 今までと同じ働き方では息が切れてしまいそう。
柔軟な発想で その時々で自分や家族に相応しい生活設計を持てば 
高齢化社会に対応できるのかもしれません。


とはいっても社会は日本だけで廻るっているわけではないので 
争いが起きたり 大きな災害にあったりと思わぬ事態が発生して 
考えている通りにいくとはとても思えませんが、技術革新が進む
ことによって 社会が一歩ずつよい方向に向かっている
ということは事実のようです。

どこを切り取るかによって 将来の見方もずいぶんと変わってきますね。



最後に著者の言葉を引用します。

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ポピュリズムに流されず、政治が国民にきちんと説明して一体改革が
できるか否かによって、私たちの将来が大きく変わってくるのです。

日本の将来がメインシナリオ(よいシナリオ)のように運べば、日本人の
老後は心配する必要がなくなるでしょう。そして、いかに心豊かに
生涯現役を貫くかを考えるようになります。

労働力人口の現象と社会保障費の膨張を考えると、75歳定年を
前提として、これから老いつつある私たちは、いかに心豊かに
生きていくかを考えることが大切です。

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