ローマ法王に米をたべさせた男  

タイトルはちょっと引いてしまいますがf^^; 、
たまたま薦めてくれた人がいたので読んでみました。

UFOの街、石川県羽咋市の村おこしの話です。

限界集落になっていた羽咋市の村々。

そこへ故郷である市の臨時職員となって戻ってきた一人の
若者が 過疎集落を活気のある集落へと変えていきます。

ローマ法王に米を食べさせた男  過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?

*いくつかのプロジェクトで外部の若者を村に呼び込む。
*「神子原米」というブランド米を確立させる。
*地元の古文書からヒントを得てUFOの村に仕立て、
 宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」を創設する
*生産者自ら値段を決め、販売する

などなどアイデアが次から次に浮かんでは実行に移してしまう。

実行に移すための方法もまたユニーク。

地元の人が地元の良さに気付いてもらうため、石川県外や
世界各地にアピールして外から地元の情報を取り入れる。

それぞれの村人にできること、自慢できることを上げてもらって 
村の強みにするという「羽咋ギネスブック」を作成するなどなど

その行動力には驚きますが もっと感心したことがあります。

ひとつは、
いままで農家がJAに従うものというイメージを持っていましたが、
ここでは提案したアイデアを逆にJA側が支援してくれたということ。
支援にこぎつけるまでは大変なご苦労があったようですが、結果
できるだけ農薬や化学肥料を使わない農法に変わっていきました。

TPPについて日本ではそれほどまだ広まっていない頃 著者は
すでに意識し JAと組んでTPPに挑戦することを考えていたようです。

ふたつめは、
今では多くの農家が使っている野菜の一代交配種の種。
この種の作物は種が取れないので ほぼアメリカの多国籍企業一社が
一括して売って それを農家たちが使うという形になっているとか。

このような不自然な野菜栽培方法に対抗し 種を実らせる「固定種」を
使うようにしています。その種を扱う良心的な種苗所も紹介されています。 


わたしの住む地域からは関西一円にある里に日帰りで行くことができます。
また淡路島や徳島県も日帰り可能です。ぶらっと出かけて現地の山の幸、
海の幸を購入した時はほ〜んとに幸せな気分になります。
とてもありがたいことです。

都市部と地方は共存共栄の関係なので 双方が元気でないと。
豊かな自然と豊かな食材を持つ地方が存在するから都市部が
活性化するのです。

地方は疲弊していると言われていますが、こういう地域が
まだまだあると思うので、調べて知って旅をしていきたいです。

著者はどんなにマイナスな状況に置かれてもプラスの方向に
持っていける強力なパワーを持っています。
落ち込んだ時、物事がうまくいってない時に 
発想の転換ができる本だと思います。