ドキュメンタリー 「世界一美しいボルドーの秘密」 を観てきました。
5大シャトーのあるボルドー。
歴史は数百年にも及び、ワインの中で最も価値の高く マリー・
アントワネットやナポレオンたちに愛されてきた 気高きワインです。
そのボルドーワインが世界で新たな投機対象となって
嵐が吹き荒れています。
従来の欧米の顧客に代わって 中国の富豪たちが買い占めるようになり、
今や手の届かないワインとなってしまいました。
おかしかったのは アジアの成金さんを代表するような中国人を
登場させていたことです。
昔見た映画 ”ティファニーで朝食を” で 主人公ホリーのアパートの
階下に住む日本人が いかにもという感じの男性に演出されていて
欧米人の偏見だなって むっとしたのを思い出します^^;
高値で買う中国人へのインタビューで
「狙ったものをオークションで競り落とすのは最高の快感。
飲まずに 高値を待って売るのです」というのが印象的でした。
飲んでこそ、味わってこそのワインなんですが。
中国人たちは自分の味覚でなく、銘柄で選びます。
特に"ラフィット" と "ラトゥール"(どちらも5大シャトーのひとつ)。
ヴィンテージ ”1982年 ラフィット” が中国映画の中に
登場したこともひとつの原因。
さりげない宣伝、悪く言えば洗脳です。
また中国内ではお決まりの 偽ボルドーが出回っています。
空き瓶が高く売れ、それに安いワインを入れて売る・・・
いつの時代も、人の欲望に際限はないなぁ・・・
最近はボルドーのシャトーのオーナーになったり、
中国内では新疆ウィグル自治区や寧夏回族自治区での
ワイン作りも始まっているとか。
巨万の富を得た人たちが持つ 行き場のないお金が
さてどこにいこうかと 今も地球を駆け巡っています。
そんな状況とは裏腹に 映像に映ったブドウ畑やシャトーは
それはそれは美しい光景でした。